「うんこに咲く花」という
とんでもない本の著者と

月灯 -Ghetto- という
とんでもない店のオーナーと

似てない似顔絵師という
とんでもないパフォーマンスを

しているただの変なやつのブログ。


にほんブログ村 旅行ブログ 世界一周へ


ブログランキング参戦中。
面白いと思う方だけでいいのでクリックお願いします。




路上出版新刊ついに発売!!
うんこ3.jpg
うんこに咲く花3〜ヨーロッパ・中東編〜 1500円(税込み)

2011年05月24日

オンザロードレポート その1『ワカメ』



IMG_1044.JPG


5月9日から5月13日まで石巻に行ってきた。
前回6度強の地震を経験したメンバーとはまた違い、
HDK、まいちゃん、みかちゃん、大沼さん、小浜さん。
言わずと知れたこの5人はみんな美容師さん。
そこに1人完全に髪の毛手入れしてない似顔絵師。
その「なんで!?」具合は桃太郎で言うところのキジ並みだ。

そして今回参加したのが、オンザロード。
かの有名な高橋歩さん率いるこの団体に、リーダーとして行っているまたたびのさとしさんに誘われお手伝いをさせてもらえるようになった。
HDK(写真右から2番目)とまたたびのさとしさん(写真真ん中)。
昨日述べたある男とあるお店に学びたいと思った結果、こうなったわけだ。

実は震災のあった日、俺は新宿からまたたびに走って帰った。
そしてさとしさんと一緒に燃え盛る街や津波で流される街をテレビで見た。
何かしないといけない。
お互いにそう思っていたに違いない。
だけど俺が東京でいろんなことに追われている時、さとしさんは全てをほったらかして3ヶ月東北に行くと言い出した。
最近生まれたばかりの「のんのちゃん」という赤ちゃんや奥さん、そしてオープンしたてのまたたびをほったらかして。
こんな人から学べるのか俺は。

そんな2人のいるまたたびに千葉からある男がやってきた。
電車が止まっている中、なんとスケボーで2時間かけて来たという。
彼の名前は江戸川コナン。
ではなく、くりさん。
そんな彼も団体の初期メンバーとして全てを捨ててオンザロードに参加していた。
そして俺は団体に参加した5日間全てをくりさんの率いるチームでお世話になることとなる。

さて何をするのか?
オンザロードはいろんな班に分かれている。
ボランティアスタッフの炊き出しや洗濯やテントのお世話をする班。
復幸市という物資提供をする班。
被災者の方が入るお風呂を沸かす班。
それぞれの出来ることを分担してやる。
美容師は髪を切りに。
大型車を運転出来る人はゴミを運びに。

そして俺は各家庭のニーズに対応するニーズ班というものに参加させてもらった。
ペンを捨て、紙を捨て、うんこを捨てて。

ニーズ班とは何をするのか?
たいがいの人はこのニーズ班に派遣される。
各家庭のニーズはバラバラだけど大体は力仕事。
8時半から大体17時までガレキをだしたり、荷物を運んだり、泥かきをしたりする。

昼過ぎ、初日リーダーのくりさんが俺にこう言った。
「おっくん初日からキツいの引いたね。」
そういって向かった先はワカメ工場の倉庫だった。
津波にのまれた乾燥ワカメは水を含みぶくぶくと膨張した段ボールが倉庫いっぱいに散乱していた。

「これを外に出して欲しい。」
そんなシンプルな依頼。
でもそれを聞いたくりさんチーム全員の顔色は凍り付いていた。

薄暗い倉庫の中作業開始。
嗅いだこともないような強烈な臭い。
ワカメやと思ってたら急に現れる得体の知れないもの。
それをかき集めゴミ袋に入れ、ねこ(一輪車)で外に運ぶ。
臭い。
気持ち悪い。
てかなんやこの量。
正直はじめのうちは投げ出したかった。
でも依頼主の親子の一生懸命作業している姿を見て挫折なんか出来るわけなかった。

そこに助っ人チームが現れた。
彼らも一瞬凍り付いたがすぐさま今日中に終わらせようじゃないかってことになった。
そこからは早かった。
黙々としかし声を出して自分の出来る精一杯のことを全員がやっていた。

そして最後のワカメを出し切った瞬間。
自然とそこにいたメンバー全員がひとつになったような気がした。

「ありがとうございました。」
「どこから来て下さったんですか?」

作業中ずっと無言だった依頼主の息子さんがタバコに火をつけてしゃべりかけて来た。
20歳くらいのいかつい青年だった。

「東京ですよ。」
俺もタバコに火をつけてそう答えた。

「遠いところからありがとうございます。」
「本当に助かりました。」
「ずっとこちらにいられるんですか?」

「いいえ5日だけなんです。」
「でもその間になにか困ったことがあれば言ってくださいね。」

俺はそこまで言い、「お互い頑張りましょう。」と言おうとして止めた。
そんなことお前が言うなって感じだろう。

ここの人たちはみんな頑張っているのだ。
今までやって来たこと全部津波にのまれそれでも立ち直ろうと頑張っているのだ。
俺たちが来るまでに積み上げられていた工場の大量のガレキがそれを物語っていた。
青年がすごく強い男に見えた。


「ありがとうございます!!」
お父さんがくりチーム、助っ人のシンゴチームにお礼を言ってくれた。

「これよかったら食べて下さい。」
そう言ってくれたのは乾燥ワカメだった。

「ありがとうございます!!!」
すごく嬉しそうに受け取ったくりさんは決してすぐさま封を切らなかった。


たぶんあの中の助かってたやつや!!

くりさんだけでなくそこに居合わせたみんなは同じことを考えていたと思う。

もう少し落ち着いてから食べたい。

せめて全身に染み込んだワカメの臭いを流してから。と。


IMG_0919.JPG



posted by おっくん at 22:33| Comment(0) | 石巻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。